夏だ。
百花繚乱
影の色が濃い。
空の青も濃い。
緑は色も香りも濃くて、
雲は目に染み入るほど鮮やか。
そして咲き誇る艶やかな花。
百日紅。
向日葵。
のうぜんかずら。
露草。
朝顔。
ヒメジョオン。
女郎花。
撫子。
野薊。
汗を拭き拭き、知らないばあちゃんが呟いた。
「花はいいのう。咲いてくれるで」
ばあちゃんの手元には小さな花が水を受けて輝いていた。
目眩がするほど、夏は色鮮やかだ。
夏。
眩しい、なぁ。
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道端のスチロールの花壇。ばあちゃんのお手製だった。
2006/08/14